エアコンは、スマート化すればスマホアプリで操作ができるようになるので、外出先からON/OFF操作ができるようになり非常に便利です。エアコンの切り忘れもなくなりますし、帰宅前に最寄り駅からスマホアプリでONにしておけば、家に着いた頃には快適な温度になった部屋へ帰ることもできます。
ただ、エアコンをスマート機能対応製品に買い換えるとなると気軽にできないですし、なにより費用的な観点でも導入のハードルが高くなりますよね。
ところが、実は意外なことにわざわざエアコンを買い換えずとも、簡単・手軽にエアコンをスマート化できる方法として挙げられるのが次の3つです。
- スマートプラグ
- 家電リモコン
- スマート機能対応エアコンの専用アダプタ
本記事では、この3つの方法を詳しく解説することで、すでにお家に設置されているエアコンを、買い替え無しでスマート化できるお手伝いをしていきます。
目次
スマートプラグで手軽にスマート化
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エアコンをスマート化する3つの方法のうち、最も手軽で安価に実現できるのがスマートプラグを利用する方法です。スマートプラグとは、電源プラグとコンセントの間に挟み込むコンセントタップ形状のもので、電源のON/OFFを専用のスマホアプリから切り替えられる便利なIoTガジェットです。
エアコンがスマート機能に未対応であっても、スマートプラグを使えばエアコンをスマート化、スマホで操作ができるようになります。
その仕組みは非常に単純で、コンセントからエアコンへ電源供給をされるのをスマートプラグでON/OFFを切り替え、制御しているだけです。イメージ的には、電源プラグの抜き差しをスマートプラグがやってくれているようなものですね。
スマートプラグを利用するメリット
スマートプラグを利用するメリットは、なんといっても取り付けが簡易でかつ製品価格が安価ということで、誰でもとても手軽に導入ができる点です。
まず取り付け方法に関してですが、エアコンの電源プラグとコンセントの間にスマートプラグを差し込むだけで済みます。設置した後は、スマホの専用アプリでスマートプラグの設定を済ませるだけで、エアコンのスマート化は完了です。
機能も充実しており、スマホアプリでON/OFFの遠隔操作ができるだけでなく、スケジュール機能やタイマー機能が備わっているものもあります。さらに、スマートプラグがAmazon EchoやGoogle Homeといったスマートスピーカーに連携していれば、音声でエアコンの操作もできます。
価格に関していうと、1つ2,000円〜3,000円程度と非常に安価で、Amazonを始めインターネットサイトで手軽に購入が可能です。スマートプラグは海外製品が多いですが、アプリも日本語対応しているものがほとんどなので、安心して使えます。
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エアコンのスマート化を、「まずはお試しでやってみたい!」と考えている方におすすめしたい方法です。
スマートプラグを利用する際の注意点
スマートプラグでエアコンをスマート化する際には、注意したいポイントがあります。それは、スマートプラグでエアコンの細かい操作はできないということです。スマートプラグは基本的にON/OFFの操作しかできませんので、暖房や冷房といった運転モードの切り替えや、設定温度や風量の変更はできません。
スマートプラグは、あくまで家電製品のON/OFFを遠隔もしくはスケジュールで操作できるポイントに特化した製品であることを理解して、導入を決めましょう。
家電リモコンならエアコン以外もスマート化
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エアコンのスマート化は、家電リモコンを連携することでも実現が可能になります。家電リモコンとは、テレビや照明、エアコンといった赤外線リモコンで操作する家電製品を、1つのリモコンでまとめて操作できるIoTガジェットです。
家電リモコンは赤外線を利用して操作するため、赤外線集中リモコンやIRリモコンといった名称で呼ばれることもあります。家電リモコンでエアコンをスマート化するためには、家電リモコンをインターネット回線と接続したのち、スマホアプリで使用するエアコンメーカーと機種を選択するだけです。
アプリ内の選択肢に対応機種がなかったとしても、普段使っているリモコンがあれば赤外線リモコンに学習させて使うこともできます。価格は1万円〜2万円程度で、スマートプラグ同様にAmazonなどインターネットサイトからも購入できますし、家電量販店で取り扱っているところもあります。
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家電リモコンを利用するメリット
家電リモコンのメリットとして挙げられるのは、1台あるだけでエアコンだけでなく他の家電製品もスマート化できる点でしょう。家電リモコン1台あれば、対応機種もしくは赤外線リモコンで操作できるテレビや照明、扇風機などさまざまな家電製品を一気にスマート化できます。
まさに、スマートホームが完成です。
スマートプラグであれば、スマート化したい家電製品ごとにスマートプラグが1つ必要ですが、家電リモコンなら1台でOKです。加えて、スマートプラグでは操作がON/OFFに限られましたが、家電リモコンなら運転モードの切り替えはもちろん、設定温度や風量の変更もできます。
さらには、スマートプラグ同様にスマートスピーカー対応している家電リモコンも増えているので、音声での操作も可能となり非常に便利です。
家電リモコンを利用する際の注意点
家電リモコンを利用するときには、次に挙げる3つのポイントに注意しなければなりません。
- 操作可能な範囲は部屋の中だけ
- 運転状態の確認ができない
- 遠隔操作はサブスクモデルの可能性あり
それぞれの注意点を、詳しく見ていきましょう。
操作可能な範囲は部屋の中だけ
家電リモコンは赤外線を利用して操作するため、操作可能な範囲は赤外線が届く部屋の中だけに限られます。そのため、リビングに家電リモコンを設置したなら、リビング以外の部屋のエアコンは操作できません。
また、赤外線リモコンと操作したい家電製品の間に遮蔽物がある場合にも、操作ができないことがあります。
赤外線はある程度反射されますが、家電リモコンを設置する場所はよく考えてから決めることをオススメします。実際に連携した家電製品の操作を試しながら決めるのも、Goodです。
運転状態の確認ができない
家電リモコンでは、現在エアコンがONなのかOFFなのかといった運転状態は、スマホアプリ上から確認することができません。なぜなら、赤外線リモコンはあくまで赤外線での命令信号を送る役目のガジェットであって、エアコンが動作しているかどうかの情報までは取得できないためです。
そのため、エアコンを消し忘れていたとしても外出先から確認することはできません。ただそういった場合でも、心配ならスマホアプリでOFFボタンを押せば問題なしです。
消し忘れていたらOFFになりますし、OFF状態であっても変わらずOFFのままになっているだけになるのだから安心ですね。
遠隔操作はサブスクモデルの可能性あり
家電リモコンのメーカーによっては、宅内からのスマホアプリ操作は無料だけれども、外出先からの遠隔操作は月額費用のかかるサブスクリプションモデルの場合もあります。月額費用は数百円程度でしょうが、購入前には必ず確認しておきたいポイントです。
もちろん、月額費用が無料で遠隔操作の機能も利用できるメーカーもありますので、月額費用を払いたくない方は、そのような機種を選びましょう。
スマート機能対応エアコンなら専用アダプタだけでOK
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最後に紹介するエアコンスマート化の方法は、エアコンメーカーのスマート化専用アダプタを利用する方法です。実はエアコンメーカーによっては、エアコンのスマートアプリを開発、リリースしているところもあります。
スマートプラグや家電リモコンを利用しなくても、エアコンはスマート化できるのです。ただし、この方法を利用するためには、エアコン自体がスマート機能に対応した機種であることが前提となります。
スマート機能対応エアコンを利用するメリット
この方法を利用するメリットは、なんといっても設定や操作できる機能が非常に幅広いということです。メーカーによりますが、基本的にはエアコンで設定・操作できる機能は、すべてスマホアプリから操作できるようになっています。
運転モードの切り替えや温度・風量の調整に加え、風向やお掃除モードの設定などメーカー独自の機能もスマホアプリから操作が可能です。もちろん、エアコンも専用アダプタも同じメーカーなので、動作についても安心できますよね。
スマート機能対応エアコンを利用する際の注意点
スマート機能対応エアコンを利用する注意点としては、設置方法です。専用アダプタは、インターネットサイトや家電量販店でも取り扱っていないことが多いため、購入はメーカーへ直接問合せる必要があります。
また、設置や設定に関しても、一度エアコンの前面カバーをはずして専用アダプタとエアコン内部のコネクタを接続する必要があったりと、素人ではとてもではありませんが難しいものです。そのため、設置・設定は専門の業者へ依頼することとなるでしょう。
専用アダプタでスマート化させる費用も、汎用品でないため設定されている価格も高い事に加えて、工事費用も必要になってきますので手軽に導入できるというわけにはいかなさそうです。
エアコンをスマート化する方法は費用と設置の両面で検討を!
エアコンのスマート化するには、エアコンをスマート機能対応品へ交換する必要があると思いがちです。
しかし、スマートプラグや家電リモコンなどIoTガジェットを活用すれば、今設置されているエアコンはそのままでスマート化することができます。そのようなエアコンをスマート化する方法は、それぞれ費用面と設置・設定の難易度が異なります。
さらに、機能面で見ても3つの方法でそれぞれできることが違っていました。購入を検討する際は、エアコンをスマート化して自分のやりたいことを整理してから進めていくようにしましょう。
上記のエアコンをスマート化する3つの方法を、簡単にまとめると以下のような表となります。
スマート化の方法 | 設置・設定 | 価格 | 購入方法 | 機能 |
---|---|---|---|---|
スマートプラグ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★ |
家電リモコン | ★★ | ★★ | ★★★ | ★★ |
スマート機能対応エアコン | ★ | ★ | ★★ | ★★★ |
簡潔にまとめると、気軽にお試し感覚で始めてみたい人にはスマートプラグ、他の家電製品も含めてスマートホーム化してみたい人は家電リモコン、価格は高くなるもののメーカー純正の方法で安心なスマート機能対応エアコン、という整理になるでしょう。