アメリカの大手ネットショッピングサイトAmazonの手がけるスマートスピーカー、Amazon Echoシリーズ。
その中核とも言える音声認識エンジンAmazon Alexaを搭載したデバイスは、なんと全世界で出荷台数が1億台に上るとも言われ、その勢いは止まることを知りません。
そんなAmazon Echoシリーズから、2021年2月25日に全米で新たに販売が開始され、日本での発売を待たれているのがNew Echo Show 10です。
Amazon Echoシリーズはもちろん、Echo Showもすでに何モデルかリリースされていますが、今回のNew Echo Show 10はどのような進化を遂げているのでしょうか。
ここでは、New Echo Show 10と過去モデルの比較に加えて、新たに追加された新機能を詳しく解説し、その魅力に迫っていきます。
目次
Echo Showってなに?
画像引用元:Amazon
そもそもEcho Showとは、Amazon Echoシリーズにおいてどのような立ち位置にあるスマートスピーカーなのか見ていきましょう。
Amazon Echoシリーズのラインナップ
Amazon Echoシリーズは各タイプともそれぞれユニークな特徴を持っていますが、その中でもEcho Showはディスプレイを備えたスマートスピーカー、いわゆるスマートディスプレイと言われるカテゴリーの製品です。
一般的なスマートスピーカーは、操作とその応答すべてが音声になりますが、スマートディスプレイの場合はここに画面も加わってきます。
画面でのタッチ操作、さらには応答内容の画面表示も可能となっているため、もう1段階上のスマートスピーカー体験を味わえる製品となっており非常に便利です。Echo Showはこれまで2世代の製品がリリースされており、そのうち画面のサイズ違いで3つのモデルが用意されています。
以下が2021年2月現在のAmazon Echoシリーズのラインナップです。
製品名 | 概要 | 音質 | 価格 (税込) |
---|---|---|---|
Echo | スタンダードなEcho | ◯ | 11,980円〜 |
Echo dot | コンパクトでお手頃価格のEcho | △ | 4,980円〜 |
Echo Show | ディスプレイ付きのEcho | ◯ | 9,980円〜 |
Echo Flex | プラグイン式Echo | △ | 2,980円〜 |
Echo Studio | 音質に徹底的にこだわったEcho | ◎ | 24,980円 | Echo Auto | 車載用Echo | – | 4,980円〜 |
Echo Showシリーズとは?
今回のNew Echo Show 10は、最も画面サイズの大きいハイエンドモデルEcho Show 10の後継機、第3世代モデルとしての発売となります。日本での発売日は2021年2月末現在で未定ですが、すでに製品ページが用意され「近日発売予定!」となっているため、近い将来購入が可能になるでしょう。
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製品名 | 解像度 | 価格 | 価格 (税込) |
---|---|---|---|
Echo Show 5 | 5.5インチ | 960×480 | 9,980円 |
Echo Show 8 | 8インチ | 1280×800 | 14,980円 |
Echo Show 10 | 10.1インチ | 1280×800 | 29,980円 |
生まれ変わったNew Echo Show 10の新たな特徴
New Echo Showは、現在発売されている第2世代のEcho Show10と比べて、具体的にどのようなポイントがアップデートされているのでしょうか。ここでは、生まれ変わったNew Echo Show 10の新たな特徴として、以下の4点を詳しくチェックしていきましょう。
- 首振り機構で顔の自動追尾
- カメラ画質が大幅アップ
- スピーカー性能もアップ
- 価格と重量は旧Echo Show 10に分あり
首振り機構で顔の自動追尾
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New Echo Show 10の特徴の中で、最も注目すべきとも言えるポイントが首振り機構と顔追尾機能の追加でしょう。人の動きに合わせて、自動でディスプレイが回転してくれます。
New Echo Show 10のデザインを見てみるとわかりますが、明らかにこれまでのEcho Showとは見た目が異なります。これまでのEcho Showはディスプレイのみでしたが、今回のNew Echo Show 10はディスプレイとスピーカーが組み合わさったデザインです。
これによりNew Echo Show 10は、スピーカーとの接合部分を軸にして、ディスプレイが350°回転できる首振り機構を手に入れています。
ディスプレイが首振りできるようなデザインになっている理由は、New Echo Show 10に顔追尾機能が搭載されているためです。顔追尾機能はフレーミング機能とも呼ばれますが、カメラに映る人の顔がフレームインするように、ディスプレイのカメラが自動で向きを調節してくれる機能のことをいいます。
つまり、ビデオ通話をしているときに、部屋の中を移動したり何か作業をしたりしても、自動でディスプレイがあなたの正面を向いてくれているわけです。
これなら、カメラに自分の姿が写らなくなるからと行動が制限されることもありませんし、New Echo Show 10のカメラ画角や位置をわざわざ調整する必要もありません。そのため、ビデオ通話を普段から多く利用する方はもちろん、ビデオ通話の操作に慣れていない方にとっても自動追尾機能は非常に便利でしょう。
さらに、自動追尾機能は動画を視聴しているときにも働きます。ソファで体勢を変えてもディスプレイの位置はいじらなくて良いので、ストレスなく動画視聴を思う存分楽しめるというわけです。
このほか、自宅で留守番する子どもやペット、遠方に暮らすご両親の見守りでNew Echo Show 10を使う場合でも、この首振り機構が非常に役立ちます。外出先や遠方からでも、スマホからNew Echo Show 10のカメラにアクセスして、部屋全体を見回すことが可能です。
New Echo Show 10は、自宅の見守り番としても安心して使っていけるでしょう。
カメラ画質が大幅アップ
カメラ画質が大幅にアップしている点も、New Echo Show 10の新しい特徴の1つです。
New Echo Show 10のカメラ画素数は、13メガピクセルとなっており、第2世代のEcho Show 10のおよそ5メガピクセルから倍以上にアップしています。ちなみに、Echo Show 8やEcho Show 5のカメラ解像度は、いずれも1メガピクセルとなっているのでその差は歴然です。
13メガピクセル=1,300万画素なので、New Echo Show 10は今発売されているスマホの解像度と引けを取らないほどの高画質となっています。普段からスマホでビデオ通話を頻繁に使っている方でも、New Echo Show 10なら全く違和感なく使えるでしょう。
スピーカー性能もアップ
New Echo Show 10は、カメラ画質に加えてスピーカー性能もパワーアップしています。Echo Show10ではなかったウーファーも搭載されているため、Echo Show5やEcho Show8はもちろん、他のEchoシリーズと比べてもかなり高性能です。普通に音楽や映画などを楽しむ分には、十分に満足できるでしょう。
価格と重量は旧Echo Show10に分あり
嬉しいポイントの多いNew Echo Show 10ですが、価格と重量については旧Echo Show 10に分があります。価格は、旧Echo Show 10よりもNew Echo Show 10の方が2,000円高い29,980円です。
高くはなっていますが、その分だけ性能もしっかり上がっているので、2,000円であれば許容範囲と言えるでしょう。また、2,000円ほどの価格差であれば、今後開催されるであろうAmazon Prime Dayなどのセールで十分逆転する可能性もあります。
一方の重量は、New Echo Show 10本体にスピーカーが追加されたこともあって、旧Echo Show 10の1,755gから約800g重い2,560gと結構な重さです。ただ、基本的に据え付けで使いますし、顔追尾機能が備わったことでカメラ画角のために調節することもないのでそこまで気になることは少ないでしょう。
スペック | Echo Show 10(第2世代) | New Echo Show 10 |
---|---|---|
ディスプレイ | 10.1インチ | 10.1インチ |
カメラ画素数 | 5メガピクセル | 13メガピクセル |
スピーカー | 2.0インチ 10Wスピーカー x 2 パッシブ低音ラジエーター 2.1チャンネルシステム |
1インチツイーター x 2 (ステレオ) 2.5インチウーファー |
価格(税込) | 27,980円 | 29,980円 |
重量 | 1,755g | 2,560g |
従来の魅力的な機能ももちろん踏襲
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New Echo Show 10は、ここまでで紹介した新機能はもちろんのこと、従来のEchoシリーズやEcho Showで使えた魅力的な機能もそのまま踏襲しています。ここでは、New Echo Show 10をはじめとするEcho Showの便利な機能について、改めて確認していきましょう。
レシピ表示や動画・音楽視聴
New Echo Show 10は、ディスプレイが備わっているため、検索結果の表示はもちろんのことYoutubeやAmazon Prime Videoの動画視聴やミュージックビデオの再生も楽しめます。
特に、調理中で手が離せない・手が汚れていてスマホを触れないときに、料理のレシピをディスプレイに表示できるのは非常に便利です。また、パスタの茹で時間などにタイマーも使えます。
ディスプレイでタイマーの時間経過がわかるので、あとどのくらいで時間が来るのかもわかる点がスマートディスプレイならではの良い点です。このほか、通常のEchoシリーズと同様に、天気予報やニュース情報なども音声で聞けばその結果を音声とともにディスプレイで表示してくれます。アレクサの応答を聞き逃しても、もう1度聞く必要もありません。
デジタルフォトフレーム機能
New Echo Show 10を含めたEcho Showの魅力的なポイントとして、デジタルフォトフレーム機能も挙げられるでしょう。
Amazon PhotosもしくはAmazon DriveというAmazonのストレージアプリに写真を保存して、Echo Showで設定すればフォトフレームのように写せるようになります。
設定も難しくないので、非常におすすめです。
Amazon Primeの会員ならAmazon Photosは無料で使えますし、Prime会員でなくてもAmazon Driveなら5GBまでは無料で使えます。家族やカップルで楽しむのはもちろん、遠方に暮らすご両親の自宅にEcho Showを設置して、見守りで使いながら孫の写真を共有すると非常に喜ばれるでしょう。
スマートホームデバイスの操作
スマートホームデバイスの操作ができることも、New Echo Show 10を含めたEcho Showの魅力的な機能の1つでしょう。
「アレクサ、〇〇をオンにして」と一声かけるだけで、Amazon Alexaに対応したスマートライトやテレビ、エアコンなど、さまざまな家電をつけたり消したりできます。
ベッドやソファから動かなくても操作できるので、すごい便利ですよね。家事で手が離せない時やリモコンが見当たらない時にも、とても助かります。
設定はAmazon Alexa対応製品ならアプリから簡単にできるので、誰でも気軽にスマートホームを始められるでしょう。Amazon Alexa対応製品は、日々増え続けているので、自宅を完全なスマートホームにできる日もそう遠くはないかもしれません。
New Echo Show 10は顔追尾と基本性能アップが魅力
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第2世代のEcho Show 10の後継モデルとなるNew Echo Show 10は、これまでとは大きくデザインを変え、新たに顔追尾機能が搭載されました。部屋を移動してもディスプレイが自動で追いかけてくれるので、カメラを気にせずオンライン会議やビデオ通話を存分に楽しめます。
そのほか、外出先からカメラを回転させて、部屋全体の様子を遠隔でチェックできるのも嬉しいポイントの1つです。また、カメラ画質やスピーカーなど基本性能もパワーアップしており、ハイエンドモデルとして価格に十二分に見合った魅力的な製品に仕上がっています。
これからスマートスピーカーを購入する方はもちろん、買い替えを検討している方にもおすすめなので、ぜひ一度購入を検討してみてはいかがでしょうか。