IoTという言葉が広く浸透し、ビジネス業界以外にも認知度が高まってきました。しかし、IoTの仕組みを深く理解できていない方や、そもそもIoTで何ができるのか分からない方も多いのではないでしょうか。IoTデバイスを自由に製作できるようになれば、IoTを広くビジネスへ活用するきっかけになるかもしれません。
そこでおすすめなのが、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とよばれるマイクロコンピュータを活用し、IoTに特化したプログラミングを勉強することです。今回は、Raspberry Piのプログラミング学習に最適なキットである「LABISTS Raspberry Pi 4」について詳しく解説します。
目次
そもそもRaspberry Piとは
IoTは耳にしたことがあっても、Raspberry Piという言葉をはじめて聞いたという方も多いのではないでしょうか。
そもそもRaspberry Piとは、一言で表すと超小型のコンピュータのことです。一般的なPCは、数十cm四方のマザーボードにCPUやメモリ、ストレージなどのパーツを取り付けて完成しますが、Raspberry Piは基盤上にさまざまなチップやインターフェースがあらかじめ装着されています。手のひらに乗るようなサイズの基盤で、一見するとPCとは思えないほどコンパクトな見た目が特徴です。
Raspberry Piはもともと、IoTのような実用的な用途向けに開発されたものではなく、教育現場で利用することを想定し試作されたものです。しかし、手頃な価格とコンパクトな基盤でプログラミングを学習するために最適なほか、アイデア次第でさまざまなシステムを自前で構築できるという理由で、実用的な用途への活用が注目されるようになりました。
ただし、PCとしての性能は一般的なデスクトップPCやノートPCに比べると低いため、IoTのような簡易的なシステムの構築に限られます。
Raspberry Piでできること
Raspberry Piでは具体的にどのようなシステム構築が可能なのでしょうか。アイデア次第で用途は無限にありますが、中でも代表的な用途を3つ紹介しましょう。
温湿度管理
Raspberry Piに温度や湿度センサーを接続することで、温湿度管理を行うIoTシステムを構築できます。部屋の温度や湿度はもちろんですが、屋外にセンサーを設置すればガーデニングの水やり管理などにも応用できます。
ちなみに、屋外設置の場合、Raspberry Pi本体を運用するには電源の確保が必須となるため、大容量のバッテリーを設置するか、ソーラーパネルから電源を供給する方法があります。
また、外部のクラウドシステム等と連携することで、専用の管理サイトを立ち上げ、スマートフォンからアクセスしてリアルタイムに状況を把握できるほか、毎日決まった時間に温度を知らせてくれるシステムも構築可能です。
防犯カメラ
Raspberry Piにカメラを接続すれば、自宅のガレージや玄関前など、あらゆる場所に設置できるお手製の防犯カメラを作ることもできます。撮影した映像はRaspberry Piからインターネット上にアップロードし、外部のクラウドシステムと連携してスマートフォンから確認することも可能。また、室内でペットを買っている方は、部屋の中にカメラを設置しておけば外出先からもペットの様子を確認できるネットワークカメラのシステムも構築できます。
スマートホームハブ
Raspberry Piに赤外線センサーコントロールを接続すれば、エアコンやテレビ、照明器具などを遠隔から操作できるスマートホームハブを製作できます。たとえば、真夏の暑い日に帰宅数十分前のタイミングでエアコンを入れておくなどの便利な使い方も可能です。
- ガーデニングの水やり管理
- 屋外でもペットの様子を確認
- エアコンやテレビ、照明器具を遠隔操作
「LABISTS Raspberry Pi 4」がおすすめな理由
Raspberry PiでIoTシステムを構築する場合、Raspberry Pi本体以外にもマイクロSDカードやUSBメモリ、CPUのヒートシンクやファン、本体のケースなどが必要です。しかし、メーカーや型番によっては相性の問題があり、せっかく購入したのに正常に動作しないなどの問題が生じることも。また、ヒートシンクやCPUクーラー、ケースなどは、一般的なPC用のものではサイズが異なるため、うまく組み立てができない場合も考えられるのです。
Raspberry Pi初心者の場合は、一つ一つのパーツを別売りで購入するよりも、必要なパーツが全て揃ったキットを購入したほうが、このようなトラブルを未然に防げるため安心です。もちろん、「LABISTS Raspberry Pi 4」に付属する全てのパーツは、あらかじめ動作確認が取れています。
また、最新のRaspberry PiにはWi-Fiネットワークへの接続機能が搭載されているのですが、海外から輸入したRaspberry Piの中には技適マークが付いていないものも存在します。
技適マークとは、無線通信機器が日本の電波法によって定められている技術基準に適合しているか否かを証明するマークです。技適マークが付いていない無線機器を使用すると、電波法違反とみなされ取締の対象となる可能性もあるのですが、「LABISTS Raspberry Pi 4」は正規ルートからの輸入によって技適マークが付いているため、安心して利用できます。
「LABISTS Raspberry Pi 4」を利用するために必要なもの
「LABISTS Raspberry Pi 4」でIoTシステムを構築する場合、本体および付属のキット以外に以下のものが必要です。
- 液晶ディスプレイ(HDMI接続)
- キーボード・マウス(USB接続)
ちなみに、Raspberry Pi 4はWi-FiおよびBluetoothへの接続機能が標準で搭載されていますが、キーボードやマウスによっては正しく認識されない可能性も考えられます。そのため、できればUSB接続タイプのものがおすすめです。
「LABISTS Raspberry Pi 4」で自作IoTキットを作ってみよう
「LABISTS Raspberry Pi 4」を活用しIoTキットの製作に挑戦してみると、IoTがより身近に感じられるはずです。Raspberry Piを立ち上げるとWindowsやMacのようにOSが立ち上がり、その中に標準でプログラミングツールも揃っているため、製品が届いたその日からプログラミング学習をスタートできます。
大掛かりなハードウェアや専用の高価なソフトウェアも不要なため、まずは簡単なシステムからでも良いので製作にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。