スマートスピーカーのEchoシリーズを展開するAmazonから、2019年11月14日に発売された新モデルが『Amazon Echo Flex』です。
Amazon Echo Flexは、これまでとはひと味違ったスタイルで、面白いコンセプトのスマートスピーカーとなっています。
結論からいってしまうと、Amazon Echo Flexはエントリーモデルとしてスマートスピーカーのお試し、もしくはEchoシリーズのサブ機として使うのに非常に優秀です。
この値段で必要十分な機能が備わっているなんて、スマートスピーカーがものすごいスピードで進化していっているのがよくわかります。
本記事では、そんなこれまでのスマートスピーカーと一線を画す、『Amazon Echo Flex』の特徴を詳しく解説していきます。
目次
Amazon Echo Flexはプラグインする新たなスマートスピーカー
Amazon Echo Flexは、コンセントに差し込めばどこでも使えるというプラグインの新しいタイプのスマートスピーカーです。
誰でも簡単に設置が可能で、かつ設置場所の自由度も高いので、非常に手軽にスマートスピーカーを導入できます。まずは、Amazon Echo Flexの基本性能とその特徴を確認していきましょう。
圧倒的に安くEchoシリーズを体験できる
Amazon Echo Flexの最大の特徴は、なんといってもその圧倒的な安さです。価格は2,980円(税込)で、現在販売されている7種類のEchoシリーズの中でも圧倒的な安さを誇っています。
これまではEcho Dotの6,980円(税込)が最も安価な価格設定でしたが、Echo Flexはなんとその半額以下です。その安さのためか、発売当日に完売となるほどの人気ぶりでした。
安価ではありますが、Alexaを搭載しているので基本的には他のEchoシリーズとほぼ同様の使い方ができます。
「アレクサ、◯◯◯」と話しかけるだけで、ニュースや天気の読み上げやスケジュールの確認、連携した照明のオンオフ操作など、幅広く活躍してくれるでしょう。
本体の前面には、Alexaを起動させるアクションボタンも備えており、アレクサと呼びかけず音声認識を利用することも可能です。
また、Amazon Echo Flexは設置の手軽さに加えて、設定も比較的簡単です。Alexaアプリのガイダンス通りに進めれば、数分でセットアップが終わります。
価格的にも設置の簡単さという面でも、非常に気軽にEchoシリーズを体験できるエントリーモデルに仕上がっているといえるのではないでしょうか。
新登場 Echo Flex (エコーフレックス) プラグイン式スマートスピーカー with Alexa
価格:2,980円(税込)※2020年1月
スピーカー性能はFlexよりもDotがよし
Amazon Echo Flexで注意点しておきたいポイントが、スピーカー性能です。やはりその安価さ、そして本体のコンパクトさゆえ、Echo Dotと比べても良い音質であるとはいえません。
Echo Flexには0.6インチのスピーカーが搭載されていますが、他のEchoシリーズと比べると、Echo Dotが1.6インチ、Echoが0.6インチ+3.0インチウーファーと明らかにスペックが違います。
おそらく、そこまで音質にこだわりがない人でも、実際にEcho Flexで音楽を聞けばその違いがわかるはずです。Echo Flexを購入するのであれば、音質に関しては割り切っておくべきでしょう。
音楽を聞くなら外部スピーカーを上手に活用したい
スピーカーのスペックが低い代わりといってはなんですが、Amazon Echo Flexには3.5mmジャックとBluetoothが備わっています。
つまり、いずれも外部スピーカーへ出力が可能というわけです。さらに、Echo Flexと連携した他のEchoシリーズへ、音楽だけ優先して出力できる優先スピーカーという機能もあります。
Echo Flexは、スピーカー性能にそこまで期待できない分、優先スピーカー機能を上手に利用するのが賢い使い方といえるでしょう。
なお、Echo Flex本体には物理的な音量ボタンがないため、音量コントロールは音声もしくはアプリから変更する必要があります。
マイク性能はあまり気にしなくてOK
スピーカー性能に関連して、音声認識するためのマイク性能もEcho Flexはそこまで高くはありません。Echo Flexの音声認識用マイクは、Echo Dotの4基から2基へと半減しているためです。
当然ですが、Echo Flexから距離が離れていると、話しかけても認識されにくくなります。とはいえ、Echo Flexの利用場所や用途をよく考えてみると、この点は音質よりはさほど気にすることではありません。
同じ部屋に複数台のEchoシリーズスピーカーを設置している場合には、反応させたいスピーカーを絞れます。そういった意味で、使い始めてみると逆に嬉しいポイントになっているでしょう。おそらく、あえてマイク性能を抑えて誤作動を防ごうと考えて、Echo Flexはこのような設計になっています。
近くで話しかければ問題なく反応してくれるので、スマートスピーカーとして十分な性能を持っています。安心してください。
拡張アクセサリでの機能追加が面白い
Amazon Echo Flexの最大の特徴は安価な価格設定ですが、もう1つ面白い特徴があります。それが、USBポートを利用した拡張アクセサリでの機能追加です。
Echo Flexには、スマホの充電などに利用ができるUSBのTypeAポートがあります。このポートへ別売りの好きな拡張アクセサリを差し込んで、ちょっとした機能追加を楽しめるようになっています。
2019年12月時点で利用できる拡張アクセサリは、次の2つです。
- ナイトライト
- モーションセンサー
いずれも1,780円(税込)と、本体同様に安価でEcho Flexと同時購入しやすい価格設定ですが、具体的にはどのような機能があるのでしょうか。
ナイトライトは夜専用のスマート照明
ナイトライトは、いわゆるスマート照明的な使い方ができる照明の拡張アクセサリーです。
明るさは最大20ルーメンまで設定が可能で、イメージとしては一般的な照明の常夜灯くらいになります。もちろん、部屋全体を照らす明かりとしては機能しません。あくまでも、夜間にちょっとした明かりとして利用するライトです。
ライトカラーはデフォルトが白になっていますが、レッドやイエロー、ブルーなど合計16色あり、好みの色を選べます。部屋のムード作りにも使えるかも知れませんね。
明るさやライトカラー、自動モードでの作動時間は、音声操作に加えてアプリからでも変更が可能です。ただ、音声やアプリからナイトライトをオンオフすると、自動モードが12時間の間、無効となってしまうので、その点には注意しておきましょう。
ナイトライトはフットライトに便利
このナイトライトの便利なところが、搭載している光センサーで周囲の明るさに合わせて自動的にライトの明るさを調整してくれる点です。周りが暗ければライトが明るくなって、逆に暗くなると自動的にオフになります。
つまり、基本的に昼間は消えていて、夜になると点灯している状態です。
Echo Flexがコンセント設置であるおかげもあって、ナイトライトはちょうど足元の高さに位置するので、フットライトとして使うのに非常に便利でしょう。
ナイトライトの初期設定は、Echo Flex本体に取り付けるだけで済むのでとても簡単で、明るさや動作、名前の設定はアプリでできます。
ただ、次に紹介するモーションセンサーと組み合わせて、人が通ったら点灯するように使いたいところですが、それはできません。拡張アクセサリは、Echo Flexに1つしか取り付けられないためです。とはいえ、ナイトライトはLEDでそこまで電気代もかからないので、フットライトとして十分に活躍が期待できます。
モーションセンサーは自動化のトリガーに使える
モーションセンサーは、いわゆる人の動きを検知する人感センサー機能を持つ拡張アクセサリーです。
ナイトライトと違ってモーションセンサーだけだと意味がありませんが、人の動きをトリガーにして指定したアクションを実行してくれます。
指定したアクションは、曜日や時間帯で実行するかどうかのスケジューリング設定や複数同時に実行も可能で、非常にカスタマイズ性に富んだ機能です。モーションセンサーの視野角は120度、動作検出範囲は最大6mとなっています。
モーションセンサーの使い方実例
モーションセンサーと組み合わせて利用できるアクションは、天気予報やニュース、スケジュールの読み上げ、スマート家電や家電リモコンを利用した家電操作、音楽再生など幅広く設定が可能です。
ナイトライトに比べるとかなり自由度が高いので、自分の生活シーンや好みに合わせたカスタマイズができます。
たとえば、次のようなトリガーとモーションの組み合わせで利用するシーンが思い浮かびますね。
- 自宅に帰ってきたことを検知して、フィリップスのHueなどスマート照明を点灯させる
- 玄関に設置しておいて、通り過ぎたタイミングで今日の天気予報を読み上げるように設定しておけば、雨が降る日に傘を忘れて出かけることをなくせる
- 子供が帰ってきてモーションセンサーを通過したときにメッセージを送る設定をしておけば、見守り的な使い方ができて出先でも帰宅を確認できて安心
- 深夜や長期不在中に侵入者を検知したら、家電リモコンと連携した照明やテレビを付けて警告する、防犯的な使い方
- リビングに設置しておいて、朝起きて朝食を食べているときに最新ニュースや天気予報を読み上げる
また逆に、モーションセンサーはある一定の時間の間に動きを未検出だったことをトリガーに利用することもできます。
もちろん、曜日や時間帯の指定もできるので、疲れて夜に値落ちしてしてしまったときにでも、テレビや照明を自動的に消してくれて便利です。
また、上記の子供の見守り的な使い方として、帰宅するはずの時間にモーションセンサーが反応していなければメッセージを送る、というのもアリかもしれません。
Echo Flexはエントリーモデルまたはサブ機におすすめ!
Amazon Echo Flexは、2,980円(税込)と非常に安価な価格設定で、非常に手軽にEchoシリーズを体験できるエントリーモデルとして最適です。
また、すでにEchoシリーズを持っている方も、2台目以降を考えていた方にとっては価格的にもサブ機として非常に取り入れやすいでしょう。
さらにEcho Flexは、他のEchoシリーズにもないナイトライトとモーションセンサーという、拡張アクセサリーも魅力の1つです。現在のところEcho Flexに取り付けられる拡張アクセサリーはこの2つだけですが、今後は拡張アクセサリーの種類が増えてくる可能性も十分にあります。
不定期のセールでより安く手に入ることもあるので、最新情報をチェックしつつ、自分だけのスマートスピーカー空間をEcho Flexでカスタマイズしていきましょう。
新登場 Echo Flex (エコーフレックス) プラグイン式スマートスピーカー with Alexa
価格:2,980円(税込)※2020年1月